明日は晴れろよな

社会に羽ばたいたオタクの日記

高町なのはという物語

みんなの夜のお友達、ほたるです!

魔法少女リリカルなのはDetonation』見てきました!!!

2回目です!!!

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1回目はネタバレとかあるかなーと思って、記事にしませんでしたが、2回目だし、放映から一週間過ぎたし、そろそろええやろー!と記事にしております。

※ということで、ネタバレ注意です

 

目次です

  • なのはが好きなんですよ
  • なのはシリーズととらはシリーズ
  • 高町なのは 

 

 

「なのは」が好きなんですよ

さて、以前にも記事にした気がしますが、魔法少女リリカルなのはが、本当に好きなんです。

僕が本格的にオタクになったのも、声優に興味を持ったのも、絵を描くようになったのも、全てなのはの影響と言っても過言ではありません。

それくらい僕にとって、「魔法少女リリカルなのは」というシリーズは偉大な作品です。

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そんななのはの最新作が、現在放映中です。

今回は『魔法少女リリカルなのはReflection』と『魔法少女リリカルなのはDetonation』の前後編となっています。

物語の基礎部分は、PSPのゲーム『魔法少女リリカルなのはGearsOfDestiny』を踏襲しつつ、映画オリジナルの展開を多分に含んだストーリになっていました。

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さて、今回のReflectionとDetonation。

見どころは多くありますが、何よりも僕の心に響いたのは、「高町なのはを主軸においた物語」と言うことでした。

いや題名からして、当たり前じゃん!って思われるかもしれないんですが、なのはシリーズは割と主人公が多くいるアニメでして、メインキャラの「高町なのは」「フェイト・テスタロッサ・ハラオウン」「八神はやて」の他にも、様々なキャラクターがそれぞれの物語を展開しています。

そのなかで今回は「高町なのはが主人公なんです!!!ヨロシクお願いします!!!!」と言わんばかりでした。

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「なのはシリーズ」と「とらはシリーズ」

実際のところ、高町なのはのことを視聴者の我々がキチンと理解できるシーンというのは、テレビ版含めて多くはありません。

第一期と1stでは、フェイトの過去に重きを置かれていますし、A'sと2ndA'sでは、はやてとヴォルケンリッター、夜天の書に重きが置かれています。

Strikersでは、なのは達の教え子であるスバル、ティアナ、エリオ、キャロと、彼らを取り巻く魔法世界の関係図がメインです。

Vividでは、なのはの養子であるヴィヴィオとアインハルトの関係がメインであり、Forceではトーマが主人公となり題名も「魔法少女」から「魔法戦記」と変わっています。

 

高町なのはは、多くの場面において「みんなが諦めたとしても、決してなのはだけは諦めない」「なのはがいるから、みんなは立ち上がれる」、そんな理想的なヒーローとして描かれることが多いため、高町なのはの本質はきっとそうなのだと、勘違いしてしまう視聴者も多いでしょう。

 

しかし実のところはそうではない、というの今回のメインテーマです。

さて、「魔法少女リリカルなのは」を映画から入った方は、この作品が「とらいあんぐるハート」という作品の、派生作品であることを知らないかもしれません。

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実は、「とらいあんぐるハート」という、18禁PCゲームが原作であり、高町なのははそこに登場する主人公の末妹として登場するのです。

小学生ということもあり、攻略対象外だったなのはですが、世間の紳士諸兄から愛されて、彼女が主人公として魔法少女になるという「リリカルおもちゃ箱」という派生作品が登場しました。

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この時は、あくまでも本編のオマケ作品であり、一回限りだったはずなのですが、これがまさかの人気をはくし、「魔法少女リリカルなのは」としてアニメ化されたのです。

 

それゆえ、高町なのはの人間をよく知るためには「とらは」を知るというのが重要になります。

なのはシリーズではあまり語られることがありませんが、なのはの家はかなり有名な剣術家であり、父親、兄、姉は名のある剣士として世界に知られていました。

一方で末妹であったなのはは、運動神経が鈍く、天才剣士の彼らと比べ、常に劣等感に付き纏われている少女だったのです。

(運動神経が悪いという設定も、今ではあんまり見ない気がします。空中戦メインで、魔法によるサポートもあってか、割と死に設定になってますね。)

 

しかし末妹だからこそ、めちゃくちゃ可愛がられる。父親にも母親にも兄にも姉にも。

決して「お前はだめなやつだ」と言われることはなく、ただ受け入れられて愛されるのです。

それがなのはにとっては苦痛であって、どこにもぶつけることの出来ない感情として積み重なっていたわけです。

 

もしかしたら、家族にその感情をぶつけられたかもしれません。しかし不幸にも父親が大怪我を負い、家族が父親にかかりきりになったことで、なのはの暗い感情は誰かに知られることはなかったのでした。

(正確に言うと、少しだけ感情をぶつけたのは、アリサとすずかに対してです。アリサがすずかをいじめていて、それをなのはが止め喧嘩になるシーンがあります。あの頃はなのはにとって誰かを助けるのがメインではなく、自分の燻る感情をぶつけることがメインだったと思っています。この事件以降、なのはのなかで「困っている誰かを助ける」という思いが強くなったのは確かでしょうが。)

 

 

そんななのはが出会ったのが、ユーノ君であり『魔法』という存在でした。

運動神経が悪く、天才剣士の血筋にありながら、そうはなれなかった劣等感は「途方も無い魔法の才能」によって解消されていきます。

そこからは皆さんが良く知る通りです。

 

 

 「高町なのは

こうして見ると、高町なのはは決して理想のヒーローではないことは一目瞭然かと思います。

高町なのはが誰かのために全力でぶつかっていくのは、「そうすることで自分の中の劣等感を消せるから」という理由からでした。

こういった描写はアニメ版でも映画版でもと、直接的な表現はされていませんが、どことなく感じる「高町なのはの暗さ」から感じ取れるかもしれません。

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しかし、今回のReflectionとDetonationの中で、高町なのはの本音というものが、しっかりと表現されたわけです!!

それがDetonationのラストシーン。

なのはが衛星砲の自爆に巻き込まれ、宇宙空間で大怪我を負ってしまった際の、回想シーンです。

 

 

「(自分は大怪我を負ってしまい、無事に地上へ戻れるかも分からないけれど、みんなが無事で、事件も無事に解決した…)良かった。」

そう呟くなのはに、小さい頃のなのはが問いかけます。

「本当にそれでいいの?」

とまどうなのはに、小さいなのはは続けて言います。

「ならあなたはきっと、自分のことがあんまり好きじゃないんだね」

「誰かのために戦うことでしか、あなたは幸せを感じられないんだ。」

 

 

 

もうね、このシーンを入れてくれた監督に全力でハグをしたいですよ。

なのはシリーズでは明言されてこなかった、なのはの本音をキチンと描ききってくれました!!

じゃあ、なのはは?なのははこれからどうするんだ!

と心配になる僕をよそに、小さいなのは更に続けます。

 

 

「自分のことは嫌いでもいいよ。少しずつ好きになって行けばいい。でも自分のことを好いてくれる人達や、自分の大切な人達の悲しい顔は見たくないでしょう。」

 

 

これは、もう今までのなのはは間違ってなかったってことですよ。

いつだってなのはは、自分の大切な人のために戦ってきました。

「大切な人の悲しむ顔を見たくない、だから私は全力で闘う」

それが高町なのはのスタンスでした。

それが間違ってないよ、と。

小さいなのはは、伝えてくれたわけです。

 

目を覚ましたなのはを取り囲むのは、大親友のフェイトとはやて。

「今の私は本当に幸せなんだって。」

そう言ったなのはは、本当の意味で救われていたことでしょう。

 

 

 

魔法少女リリカルなのはReflection』と『魔法少女リリカルなのはDetonation』は、高町なのはの物語です。

高町なのはのこれまでを、彼女の軌跡を肯定する、救いの物語でした、なの!!

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